信用と信頼のスパイラル

 脳科学の先生を8年前に紹介され、ご指導いただきました。

 今も忘れず私の商売で使わせていただいている内容の1つに「信用と信頼」があります。私もそうでしたが、この「信用」と「信頼」を意識して使い分けている方はほとんどいないのではなでしょうか。であれば、この2つの違いを理解し、意識して使い分けると、いま自分がどの位置にいるのかを認識することができ、次に打つ手が見えてきます。

『広辞苑第7版』によると、「信用」は《信じて任用すること》です。細かい説明として《確かだと信じて受け入れること》と《現在の行為から考えて、将来必ず義務を履行するだろうと推測し信認すること》と記されています。視点は今現在にあります。一方「信頼」は《信じてたよること》と記されています。大事なのは《たよる》ことです。視点は将来に向けられています。

 つまり、「信用」とは「過去の実績」であり、「信頼」とは「信用に基づく将来への期待感」です。

「信用」のない者は「信頼」を得ることができません。逆に、「信用」のある者が「信頼」に応えると、その実績がレベルアップした「信用」となり、次の「信頼」へと結実します。

 これを商売に当てはめてみましょう。国家資格を有する者や知人友人から紹介された者、あるいは自分の行動によって「信用」を得た者がお客様の「期待」に応えると、その実績がさらなる「信用」となり、そのお客様の知人らへの紹介(この知人らは「信頼」に応えたお客様が勝手に「信用」を付けてくれます)となって事業が発展していくという好循環が始まります。

 私は「信用と信頼のスパイラル」という表現を使いますが、この好循環を続けていくことが事業発展の近道であると確信しています。