600円と800円の料理を前に経営者が示すべき態度

飲食店に行くと、目の前の店員さんがどうすれば喜んでくれるだろうと考えてしまいます。

従業員を10人くらい連れて食事に行くと大変です。ひとりで食べに行く方がよほど楽です。なぜなら大勢を連れていくと、「これだけ連れてきたのだから、お店に儲けてもらわないと」などと考えてしまうのです。

従業員が遠慮して「これでいいです」と600円の料理を注文しようとしたら、「いや、こっちを食べなよ」と800円の料理を勧めてしまいます。

600円と800円の料理があれば、800円がおいしいから注文するのではなく、人間は800円の料理を食べたい生き物だということです。お金を払う私に遠慮して、従業員は600円のほうを選ぼうとしますが、誰だって食べ放題に行って600円と800円の料理があれば800のほうを選ぶのです。

お店にとっても600円より800円の料理を食べてくれるほうが嬉しいのですから、考えるまでもなく800円の料理を注文すべきなのです。

経営者のこんな考え方を従業員が理解するようになれば、その組織は強くなるに違いありません。